『アントマン』【お勧めポイント】地味な男による等身大ヒーローの3つの魅力

『アントマン』【お勧めポイント】地味な男による等身大ヒーローの3つの魅力

アイアンマンとして活躍する“トニー・スターク”、キャプテン・アメリカとして活躍する“スティーブ・ロジャース”、ハルクとして活躍する“ブルース・バナー”。

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の作品に魅了される理由の1つは、ヒーローとなる人物を様々な魅力で描いていること。

そんな華やかな主人公も多いMCU作品のなかで、もっとも地味な男がヒーローとなるこちら。

『アントマン』

『アントマン』

マーベル・シネマティック・ユニバース第12作品目として、2015年に公開。

この映画の主人公は、無職、前科あり、妻にも見捨てられたバツイチ男スコット・ラング。

特殊能力は一切なく、お金持ちでもありません(むしろ、貧乏)。そんな、マーベル・シネマティック・ユニバース(以下、MCU)の中では一般人クラスの彼だからこそ描ける物語が、この作品の大きな魅力でもあります。

この記事では、地味な男による等身大ヒーロー『アントマン』の3つの魅力について書いていきたいと思います。

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その①娘への想いが世界を救う物語

映画『アントマン』の面白さを語るために、まず挙げられるのが、やっぱり圧倒的なクオリティで描かれるストーリー展開!

ヒーロー映画と言うのに、主人公スコットは刑期を終えたばかりの犯罪者。仕事にはなかなか就けず、元妻との約束で愛娘には会えない。

とここまで読むと「どんだけダメなやつなんだ」と思ってしまいますが、3年間捕まることになった犯罪は正義感ある彼ゆえに起こした事件であり、どんなセキュリティも解除する才能の持ち主で侵入の天才でもあるのです。

スコット・ラング

そんな彼の人間性に惹かれたピム博士の説得によりスコットは、周りを失望させ続けた人生を変えるためにヒーロー“アントマン”になることを誓うことに。

こうして、人類の脅威となるクロス(イエロー・ジャケット)と対決するスコットですが、人類を守る戦いというより、本人は娘キャシーのヒーロー(立派なパパ)になるために戦っている気持ちが強いのです!

ダメダメ人生を送っていた主人公が、たった一人の娘のヒーローとなるために挑むスケールの小さい動機(本人にとっては人生をかけるほどの動機なんですが笑)が、世界を救う物語になっているんですよ。

しかも主人公もヴィランも小さくなったミクロ世界で戦うってのが、世界のために戦っているのに場所はスーツケースや娘の部屋という今までにない設定を生み出し、ここも世界観がみごとに物語とマッチしているから凄い。

そして主人公スコットの悪友3バカトリオが、物語終盤でしっかりと活躍している部分もさすが!特に、途中まで「こいつ、いるか?」状態だったデイヴの活躍も入っていたのが素晴らしかった。

こういう登場人物全てに見所がある物語って、やっぱ作品としてレベル高いですよね!

その②なんども失敗を繰り返す主人公の設定

信念を貫いてヒーローとなった者。立場や力によって傲慢になっていた性格を正してヒーローになった者。マーベル・シネマティック・ユニバース(以下、MCU)は、これまで様々な魅力を持ったヒーローを作り上げてきました。

今作の主人公スコットは上にも書いた通り、追いつめられると犯罪に手を染めるちょーダメ人間。3年の刑期が終わったばかりなのに、娘に会いたい一心で再び窃盗を行って、再び捕まってしまうほど。

しかし、その娘への純粋な想いで失敗を繰り返していたスコットを見て、自分と重なったのか、ピム博士はチャンスを与えるわけです。もちろん犯罪は絶対にあってはならないですが、同じように純粋な想いで失敗を起こすことって誰にでもありますよね?

スコットとジェシー

そう思うと、MCU作品の誰よりも共感できる主人公と言えるのではないでしょうか。MCUはこの作品でヒーローの概念を“市民を守る”から、“大切な人達にとってのヒーロー”にまで拡大したわけです。

そんなスコットが最後に娘の為に命を顧みず、迷わず大きな決断した場面は、娘に恥じない“立派なヒーロー”として最高の結末だと思いますね。

その③主人公を支える“アリ”の魅力

今作はタイトル≪アントマン≫にもある通り、昆虫の“アリ”がとても重要な存在として登場します。

主人公スコットは体を小さくするだけでなく、様々なアリと交信する能力をもつヒーロー。様々な困難を、アリと協力しながら乗り越えていくのです。

アントマンとアリ

しかし、今作に出てくるアリたちは、表情が豊かであったり、動きがコミカルな、いわゆる“キャラクター”として描かれていません。それは、「現実世界で小さくなったらどう見えるんだろう?」を徹底的に追求した今作だからこそ。

「いやいや、それでもアリって結局は虫でしょ?そんなのいっぱいたら、気持ち悪いよ。」と思う人もいるかもしれませんが、その心配は一切必要ありません。

この映画において虫の描き方には試行錯誤を重ねた様々な工夫によって“気持ち悪さが一切感じない”演出になっているからです。今回は、そのうちの3つを簡単に。

1.アリにしかできない活躍

虫のなかでも“アリ”といえば「力持ち」や「仲間たちと協力して働く」といったイメージを持っている方も多いと思います。

今作で登場するアリも様々な能力を持った“働きアリ”として主人公をサポートしていきます。電気を伝えることができるアリ(クレイジーアント)もいれば、手の届かないところに上る際に、寄せ集まって手助けしてくれるアリまで。

最初はなかなか言うこと聞かなかったアリたちと、訓練を重ねたスコットと徐々に信頼関係を結ぶ場面は、一般的に知られているアリの印象を“アリ以上の存在”に変えてくれます。

物語終盤で敵のアジトに侵入する際、彼らの特徴を生かしてスコットを手助けする姿は、≪虫と人間≫ではなく同じチームである“仲間”そのものなんですよ。

2.アリとの友情

そして、アリたちはスコットをサポートする立場だけでなく、友情関係を結ぶ対等な存在としても描かれています。

その大きな理由が、スコットが一番バディの組むことが多かったアリに“アントニー”と名付けた部分。

劇中ではスコットの性格だからこそ名前付ける部分はさらっと描かれていますが、アリをキャラクターっぽく描かないからこそ、この名前を付ける行為は、友情関係を表す大きな役割になっているのです。

3.アリ同士の結束

アリの活躍を生かしたストーリーに、アリと人間の友情関係。そして最後が、この“アリ同士の結束”。

この“アリ同士の結束”は、上二つよりも描かれている場面は少ないのですが、さらっと描かれている分、アリ同士の背景を想像させるんです。

例えば、スコットが敵地に侵入した場面。空を飛べるアリがスコットとともに、小さいアリを抱えて移動するんです。

ほんの一瞬ですが、こういう場面があることでアリ同士も、お互いの特徴を生かして協力しているんだな、と感じますよね。

まとめ

地味な男による等身大ヒーロー『アントマン』の3つの魅力は、

●娘への想いが世界を救う物語
●なんども失敗を繰り返す主人公の設定
●主人公を支える“アリ”の魅力

主人公は、特殊能力も無ければ、人間離れした身体能力を持っているわけでもない。その上に、前科あり、無職、バツ1のダメダメ男。

そんな彼が娘の為に、世界を救うヒーローになる物語、見たくなってきませんか?

『アントマン』

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